BPA:ランダム効果-ポアソンGLMM

BPA: ポアソンGLM 第4章
BPA BUGSで学ぶ階層モデリング Baysian Population Analysis Using WinBUGS, Marc Kery & Michael Schaubの学習ノート
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GLMの拡張に重要なランダム効果(random effect)について。
固定効果とランダム効果の両方を含むGLMは一般化線形混合モデル(generalized linear mixed model, GLMM)と呼ばれる。さてランダム効果とは?

4.1.1 例
スプクサリヘビの体重ー体長関係を調べる。3つの個体群の9個体の観測値を得た。


体重と体長には線形の関係があり、その基線は個体群ごとに異なっている。回帰モデルでは、個体群の違いが説明されるべきである。
単純なモデルとして、ヘビiの体重が体長に直線的に依存し、個体群jごとに切片が異なり、平均0, 分散σ^2の正規分布に従く残差εiを含む。
体重i = αj(i) + β * 体長i + εi
εi ~ Normal(0,σ^2)

ランダム効果を考える上で、以下の2つのありうる仮定を考える。
1. 調査個体群はこの3つがすべて
2. 3つの個体群は調査対象だった可能性のある多数の個体群からの標本
統計学的には、
1.固定効果:αjは3つとも完全に独立である。
2.ランダム効果:3つのαjは独立ではない。より多数の効果の集合からの標本

ランダム効果の場合
体重i = αj(i) + β * 体長i + εi
εi ~ Normal(0,σ^2)
αj ~ Normal(μα, σα^2): この行αjがランダム効果
要するにαjを固定するか、正規分布に広げてランダム化するか。
αj(ランダム効果)、β(固定効果)を含むランダム切片モデルrandom-intercepts modelと呼ばれる混合モデルである。
ランダム効果モデルには、制限付き最尤法(REML法)を用いる。モデルのあてはめにはlme4パッケージに含まれるlmer関数を用いる。

固定効果モデルの当てはめ


混合モデルを当てはめランダム効果を表示

1. 応答変数のランダムな部分(統計分布)
Ci ? Poisson(λi)
2. リンク関数と系統的な部分(対数リンク関数)
  log(λi)=ηi
3. 応答の系統的な部分(線形予測子ηi)
線形予測子には、時間に関する三次元多項関数
ηi = α + β1 * Xi^1 + β2 * Xi^2 + β3 * Xi^3

ポアソンGLMM
ηi = α + β1 * Xi^1 + β2 * Xi^2 + β3 * Xi^3 + εi
εi残差の分布

4. 追加された残差εiの分布:正規分布
εi ~ Normal(0,σ^2)

4.2.1 仮想データの生成と解析

以下の方法では収束が得られない。

年の共変量を標準化して改善を図る。

WinBUGSの方法がいかに示される。注意としてWinBUGSの正規分布のパラメータとして精度(分散の逆数)を指定する。

4.2.2 実際のデータの解析