読書: Revolution 心房細動に出会ったら

第5章:3stepによる心房細動管理の実践

68歳男性 5年間の高血圧既往歴(薬物管理中で良好)、発作性心房細動、CHADS2スコア1点
<対処>Step1:血圧の厳格管理、Chest Xp, ECG, 心エコー, さらにDMチェック。
Step2:ワーファリン2mg/日から投与開始、PT-INR 2.0を目標、2ヶ月後にワーファリン5mg/日で達成。選択としてダビガトラン(プラザキサ)150mg,一日2回投与の選択あり。
Step3: 必要ならピルジカイニド(サンリズム)で開始、効果不十分ならフレカイニド(タンボコール)、場合によって少量のβ遮断薬もあり。こののち、選択肢としてカテアブレーション考慮。

49歳男性 肥満、健康診断で心房細動指摘
<対処>Step1: 減量指導 Step2: CHADS2スコア0点->長期的な抗血栓不要
Step3:除細動(前後のワーファリン)、タンボコール。もしくはβ遮断薬(+ベラパミル)

78歳男性 軽度高血圧、高脂血症、健康診断で心房細動。
Step1: 血圧管理
Step2: CHADS2=2点。ワーファリン1.5mg/日-> 2.5mg/日、PT-INR=1.9、もしくはプラザキサ110mgx2回/日
Step3:昼間心拍130/分、夜間40/分ー>朝昼ワソラン一錠40mg(+β遮断少量併用)
24時間心電図検査を行い一日総心拍数チェック(14万拍以上で+β遮断少量併用)。投薬調整

66歳男性、朝から動悸,不安
Step1:心不全が無チェック、精神安定剤処方
Step2:CHADS2=0点。高血圧,DMあればCHADS2=1点->ワーファリン2mg/日か、プラザキサ150mg, 2回/日
Step3: ワソランで心拍コントロール。

43歳男性、勤務過剰で睡眠不足。飲酒量多い。週に1-2度に動悸発作。心房細動発作が24時間心電図で確認。
Step1: ライフスタイル 生活指導
Step2: CHADS2=0点
Step3: 発作が夜ならサンリズム夜のみ50mg、発作がバラバラな時間帯であれば半減期が長く昼の内服不要なタンボコール。

72歳男性、HT, DM, HL 定期通院のECGで心房細動
Step1: IHDの可能性から心エコー、負荷心電図、血圧、DM管理
Step2: CHDAS2=2点。プラザキサ110mg2回/日 
Step3: 24時間心電図にて一日総心拍数11万/日

その他の症例
48歳男性:心房細動発作、1群抗不整脈薬無効ー>アブレーション
55歳女性:動悸発作頻回。甲状腺機能チェックー>甲状腺機能亢進症、その治療と治るまでワーファリン処方
68歳男性:DM, HT, AP 慢性心房細動で脳梗塞既往。ワーファリンでPT-INR2.2,一過性の言語障害
Step1: 神経内科医紹介
Step2: CHADS2=4点 ワーファリン強化 PT-INR 2.5-3目標へ:プラザキサへの変更検討
75歳男性発作性心房細動でワーファリン 抜歯予定:CHADS2スコア2点 「ワーファリンの中止では脳梗塞発症が1%と説明し、ワーファリン継続。
過去に既往歴のある患者やCHADS2スコアの高い患者では入院してヘパリン代換療法
プラザキサの場合は、術直前の2回の服用中止でOK.
68歳男性BMI26 ー>睡眠時無呼吸:CPAPで改善
77歳女性発作性心房細動、慢性睡眠不足ー>睡眠導入剤処方で寛解。
72歳男性 発作性心房細動、高血圧(降圧管理)
60歳男性 頻脈性心房細動 心不全あり 電気的除細動無効。
Step1: 心拍数120、左客ブロック、CTR60% EF38%
ジギタリス、RAS, 利尿剤ー>少量のβ遮断薬。
Step2:CHADS2=1点。ワーファリン療法開始。
Step3:心不全治療優先し改善。
48歳男性、肥大型心筋症。発作性心房細動、I型抗不整脈薬無効、Step1-2完了。
->アンカロン服用後除細動。
77歳男性、発作性心房細動、拡張型心筋症。Step1-2済まされている。ー>カテーテルアブレーション、房室ブロック作成し、ペースメーカー植え込み。