Fc-PIS EEG Analyzer (ver.45_SR)

静脈麻酔学会で発表予定の麻酔深度モニタFc-PIS EEG Analyzer


Fc-PISは、Fourier-analysis-coordinated Poincare-plot Integrated Score(フーリエ解析連動ポアンカレプロット統合スコア)と名付けた麻酔深度スコアの略です。図に示すようにBISモニタからオンラインで取り込んだ脳波について、リアルタイムにポアンカレプロット解析を加えるのですが、バンドパスフィルターで脳波を特定の周波数帯に絞る処理を加え上で、ポアンカレプロット解析を行うようにしました。
0.5-47Hz帯ポアンカレプロット

周波数帯別ポアンカレプロット

周波数帯別パワースペクトル図

脳波のポアンカレプロット解析については、以下の論文を参考にして下さい。
Fc−PIS値については、いまだ研究段階で試行錯誤中です。現在、組み込まれているものは、あくまで仮の値ということでご理解ください。
1) Hayashi K, Mukai N, Sawa T.Poincaré analysis of the electroencephalogram during sevoflurane anesthesia.Clin Neurophysiol. 2015 Feb;126(2):404-11. doi: 10.1016/j.clinph.2014.04.019. PMID: 24969375
2) Hayashi K, Yamada T, Sawa T.Comparative study of Poincaré plot analysis using short electroencephalogram signals during anaesthesia with spectral edge frequency 95 and bispectral index.Anaesthesia. 2015 Mar;70(3):310-7. doi: 10.1111/anae.12885.PMID: 25271796
プログラムアルゴリズム2
BISモニタのデモモードでFc-PIS EEG Analyzer(ver.45SR)を動かしてみたビデオ画像を以下に示します。

開発は、Processing 3とJAVAで行い、JAVA 8の実行環境であるJREを組み込んでWindowsあるいはMac OS X用の実行型アプリケーションに変換してあります(JAVAの実行環境組み込みでファイルサイズが大きくなっています。)
BIS_com_software
以下の図に示されるコンセプトで作成されています。
BIS-COM-relationship

使用するパソコンは、Windows PC、あるいはApple Macともに、CPU Core7i、画面解像度はFull HD規格(1920 x 1080)以上を用いて下さい。
BISモニタのシリアル出力と、パソコンとは、RS-232C ストレースケーブルを介して、USBシリアル変換ケーブル(推奨はRatoc USB−Serial 変換ケーブル rex-usb60f:http://www.ratocsystems.com/products/subpage/usb60f.html、要ドライバーインストール)と、RS-232C (Crossケーブル: KR-LK3など,https://www.sanwa.co.jp/product/syohin.asp?code=KR-LK3)で接続してください。
注:シリアル通信条件はBaud Rate 57600, Data bits 8, Stop bit 1, No parityですが、デフォルトでそうなっていますので、設定の必要はありません。
BIS-COM


まず、1)接続したパソコンのUSB端子に規定される接続ポートを指定する必要があります。Fc-PISモニター立ち上げ初期画面(小便小僧)ののち、向かって画面左にシリアル接続モニタウィンドウが現れます。ウィンドウ上部の接続ポート指定画面で、接続ポートをプルダウンメニューから指定して下さい。2)続いて、通信ポートメニューの右横にある動作モードをプルダウンメニューから指定して下さい。Fc-PIS EEG Analyzerには、3つの動作モード(Clinical, Demo, Review)があります。臨床データの取得には、Clinicalモード、BISモニタのDemoモードでの作動チェックにはDEMOモード、記録した臨床症例からのバイナリーデータファイルからのデータ読み込みにはreviewモード(記録したファイルの指定あり)を使用します。
作動とともにuser_dataフォルダ内に自動で作成されるデータフォルダ(名称:日付時間)にデータファイル記録が自動で行われます。 画面のPNGファイル保存は、frameフォルダに記録されます。データ取得終了後にPNGファイルをムービー化するソフト(Processing Movie Makerなど)で、ムービーに編集できます。また、脳波のuVデータ、パワースペクトル情報、その他BIS値やSEF95,ポアンカレプロットが関わるパラメータなどが、4つのタブセパレートファイル(TSV形式)で保存されますので、エクセル等表計算ソフトウェアで分析できます。また、立ち上げ画面に続いて、右側に現れるウィンドウはタイムスタンプ機能付きの簡易テキストエディタで、自由に症例やイベント情報を記載して、タイムスタンプとともにsaveボタンでテキストファイルdata_info.txtとして保存されます。画面左のシリアル接続モニタウィンドウには、BISモニタから送られてくるバイナリー情報が表示されますが、binary data saveボタンで、***.datファイルとしてバイナリーデータをファイル保存できます。この保存ファイルは、のちにreviewモードを用いることで再度、 Fc-PIS EEG Analyzer上に再表示できます。同じウィンドウ上のExitボタンでプログラム終了します。
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EEG Analyzer ver.45_SR (開発バージョンネームBIS_COM45_SR) download
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Fc-PIS EEG Analyzer (ver.46_SR)からダウンロード下さい。
http://anesth-kpum.org/blog_ts/?p=559
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