anesth-kpum
anesthesiology, kyoto prefectural university of medicine 京都府立医科大学麻酔科学教室
院生研究抄読会:3W 4月21日(月)(中嶋康文先生)
午後18:30 中央手術室ドクターラウンジ
ゲノムサイズはヒト(3.0×109 bp)の方が、線虫(9.7×107 bp)より膨大である一方で、遺伝子数に関しては、ヒト(約22000)と線虫(約19000)とはそれほど変わらないとされています。つまり、従来よりゲノムのノンコーデイング領域に何らかの機能がある事が示唆されてきました。そのような中で、従来の分子生物学のセントラルドグマの概念を改編する現象である遺伝子干渉によりタンパクの発現が変化する事が分かり、ゲノムのノンコーデイングを含んだ領域より内在性に発現したmicroRNAがタンパク発現を修飾させる事で、種々の疾患に関与していることが分かってきました。
血小板は無核細胞ですが、細胞内にRNAやmicroRNAが存在している事が知られています。しかし、その役割の詳細は良く分かっていません。また、従来より血液細胞、及び血管内皮細胞間の相互作用が炎症、凝固機転に関与している事も知られています。今回は、その機序として各々の細胞間の発現タンパク質レベルでの相互作用だけで無く、血小板のmicroRNAまたはRNAが、血液細胞、内皮細胞に取り込まれることで細胞内のタンパク質発現に影響を及ぼす可能性を示唆した論文を紹介します。
時間があれば、