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新型コロナウイルス感染症のウイルス遺伝子解析

新型コロナウィルス感染症のウイルス遺伝子解析のため、当院に入院・通院された患者さんの試料・情報を用いた医学系研究に対するご協力のお願い

研究責任者           佐和貞治

このたび当院では、上記のご病気で入院・通院された患者さんの「新型コロナウイルス感染症のウイルス遺伝子解析」を用いた下記の医学系研究を、京都府立医科大学医学倫理審査委員会の承認のもと、倫理指針および法令を遵守して実施しますので、ご協力をお願いいたします。本研究は、新型コロナウイルスの国内外の動向を知り、公衆衛生学的な観点から、予防に役立てることを目的としています。患者さんの遺伝子ではなく、新型コロナウィルスの遺伝子の解析をさせていただく研究です。この研究を実施することによる、患者さんへの新たな負担は一切ありません。また患者さんのプライバシー保護については最善を尽くします。

本研究への協力を望まれない患者さんは、その旨を「8 お問い合わせ」に示しました連絡先までお申し出下さいますようお願いいたします。

1 対象となる方

2020年1月1日より2025年3月31日までの間に、京都府立医科大学附属病院にて新型コロナウィルス感染症の診断、治療のため入院、通院し、診療、手術、検査などを受けた方

 

2 研究課題名

承認番号         ERB-C-1992

研究課題名        新型コロナウイルス感染症のウイルス遺伝子解析

 

3 研究実施機関

慶應義塾大学医学部(臨床遺伝学センター、分子生物学教室、臨床検査医学教室、公衆衛生学教室)、慶應義塾大学病院(リウマチ内科、呼吸器内科、小児科、感染制御センター、臨床研究推進センター)、横浜市立市民病院、国立大学法人大阪大学(医学部付属病院/大学院医学系研究科、微生物病研究所)、大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 データサイエンス共同利用基盤施設 ライフサイエンス統合データベースセンター、国立成育医療研究センター、さいたま市立病院、川崎市立川崎病院、国立病院機構 東京医療センター、医療法人財団 荻窪病院、平塚市民病院、国家公務員共済組合連合会立川病院、東京都済生会中央病院、JCHO埼玉メディカルセンター、国立病院機構 栃木医療センター、済生会横浜市東部病院、大阪市立大学大学院、心身障害児総合医療療育センター、国立大学法人東京医科歯科大学、理化学研究所 生命医科研究センター分化制御研究チーム、東京都立小児総合医療センター、国立大学法人北海道大学(大学病院、大学院医学研究科)、国立病院機構名古屋医療センター、国立大学法人琉球大学(病院、大学院医学研究科)、京都府立医科大学(附属病院、大学院医学研究科)、産業医科大学(病院、医学部)、国立情報学研究所、筑波大学プレシジョン・メディスン開発研究センター、埼玉医科大学(病院、医学部)、聖マリアンナ医科大学(病院、医学部)、兵庫医科大学(病院、医学部)、国立大学法人東海国立大学機構名古屋大学(附属病院、医学部)

4 本研究の意義、目的、方法

新型コロナウイルス感染症が、現在全世界で大流行し、その感染力と死亡率から公衆衛生上極めて重要な疾病と認識されています。本ウイルスの診断と感染予防体制を、社会全体の組織的な協力によって速やかに構築することが、医療崩壊を防ぐために喫緊の課題であり、そのための研究が必要とされています。本研究では、診療の一環として新型コロナウイルス感染症の検査のために採取された鼻咽腔拭い液・唾液等検査残余の一部を提供いただきます。研究のために新たに採取をお願いすることはありません。検体の中に含まれる新型コロナウイルスのRNAという物質を取り出し、ウイルス遺伝子の形を分析して、あなたの症状との関係を検討します。あなたの症状を正確に把握するため、あなたの臨床データ(性別、年齢、感染接触歴、症状等)を調べます。ウイルス遺伝子の配列情報とあなたの臨床データは慶應義塾大学医学部臨床遺伝学センターに送られ、研究責任者によって分析されます。本ウイルスの国内外での効果的な感染予防策を立案するうえで、他施設との情報共有が必要となるため、個人情報を除いた臨床要約情報(検体採取日、国、地域、性別、年齢)とウイルス遺伝子配列データをデータセットとして、新型コロナウイルス研究のための国際的なデータベース(GISAID(Global Initiative on Sharing All Influenza Data): https://www.gisaid.org/)に登録させていただきます。本来であれば、あなたを含めたすべての患者さんに、医療従事者や研究者が、本研究の内容について対面でご説明し、書面での同意をいただくべきところですが、以下の4つの理由により、本掲示をもって研究への参加に同意いただいたことにさせていただきます。

・本研究は、すでに全世界に拡散してしまった新型コロナウイルス感染症を対象とする公衆衛生研究であり、その性質上、同意いただけた一部の方の試料だけを用いた研究では意味がないため。

・あなたを含めた患者さんへの同意取得の説明を行うことで、人と人との接触の機会が増え、新たな感染リスクが生じること。

・すでに診療のために取得した既存の試料を利用した研究であること。

・侵襲や介入を伴う研究ではないこと。

本研究への協力を望まれない患者さんは、その旨を「8 お問い合わせ」に示しました連絡先までお申し出下さいますようお願いいたします。

5 協力をお願いする内容

診療の一環として新型コロナウイルス感染症検査のために採取した鼻咽腔拭い液・唾液等の残余の一部を提供いただきます。カルテを閲覧し、臨床データ(年齢、性別、感染接触歴、症状等)を調べます。

6 本研究の実施期間

承認日(2021年3月30日)〜2025年3月31日

7 プライバシーの保護について

  • 本研究で取り扱う患者さんの個人情報は、氏名および患者番号のみです。その他の個人情報(住所、電話番号など)は一切取り扱いません。
  • 本研究で取り扱う患者さんの試料・情報は、個人情報をすべて削除し、第三者にはどなたのものか一切わからない形で使用します。
  • 患者さんの個人情報と、匿名化した試料・情報を結びつける情報(連結情報)は、本研究の個人情報管理者が研究終了まで厳重に管理し、研究の実施に必要な場合のみに参照します。また研究計画書に記載された所定の時点で完全に抹消し、破棄します。
  • なお連結情報は当センター内のみで管理し、一切公開いたしません。
  • ウイルスのゲノム情報は、慶應義塾大学で集計し、大阪大学(微生物病研究所、医学部附属病院/大学院医学系研究科)、大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 データサイエンス共同利用基盤施設ライフサイエンス統合データベースセンター、国立情報学研究所、筑波大学プレシジョン・メディスン開発研究センターと共有されます。

8 お問い合わせ

本研究に関する質問や確認のご依頼は、下記へご連絡下さい。また本研究の対象となる方またはその代理人(ご本人より本研究に関する委任を受けた方など)より、試料・情報の利用や他の研究機関への提供の停止を求める旨のお申し出があった場合は、適切な措置を行いますので、その場合も下記へのご連絡をお願いいたします。

京都府立医科大学附属病院 麻酔科学教室

研究責任者:京都府立医科大学麻酔科学教室教授(附属病院副院長・医療安全管理部部長) 佐和 貞治 Tel: 075-251-5111 (病院代表)